赤外分光(FTIR)とは

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赤外分光(FTIR)とは
・サンプルの表面に付着している不純物(有機物)が何なのか特定する
 測定器/測定方法。

 赤外分光(FTIR)とは
・サンプルの表面に付着している不純物(有機物)が何なのか特定する
 測定器/測定方法。
・赤外線を当てると、有機物がよく振動する。その振動の様相から、
 どんな有機物がついているか特定する。
※なお紫外線を当てると、無機物がよく振動する。
 無機物が付着していると考えられる場合は、
 紫外線を使用するラマン分光を使用する。

■原理
・赤外光(赤外光:400~4000 /cm位の波長の光が光源から出る。
・赤外光がサンプルを透過。このとき、サンプルが固有
 振動数で振動。特定の周波数の赤外光だけ吸収され、
 図1のように特定周波数でVの字になった信号が得られる。
・このV字が位置する周波数から、サンプルの物質を同定する。

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図1.赤外分光イメージ

■特徴
・下図の「赤外吸収」で「strong」になっている官能基を含む物質が
 サンプルの場合、赤外分光での分析が向いている。
・赤外分光向きの物質の特徴は以下。
  ・1/波長 が大きい=短波長領域 の官能基。
  ・具体的には、O-H,C-Hとか。あと水。
   ⇒乱暴に言うと、炭素鎖のある有機高分子などが向いている。
    ※ラマン分光は逆。金属とかシリコンなど無機物の分析に向いている。 

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図2.赤外分光の向き/不向き

 

以上